2015年07月17日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅15件目〜みなみ風(特別養護老人ホーム)

大和市上草柳にある特別養護老人ホーム「みなみ風」(社会福祉法人プレマ会)を視察してきました。

設置から10年以上経っていますが、広々として非常に綺麗な施設です。 いつも地域回りの時に横目で眺めながら、緑の多い施設だなと感じていましたが、中も素敵でした。天気が良ければ、なお良かったです。

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施設長から施設だけでなく現在の介護制度のあり方についてのお話を伺い、その後施設内を見学しました。

1.介護職員の労働環境〜定員の根拠とは??

「1ユニットの入所定員は10人以下とする。」という基準がありますが、なぜ10名なのかということを厚生労働省の職員に施設長が質問したところ「根拠はない」とのことだったそうです。

一方で、高齢者福祉を専門とする大学教授などと研究をしたところ、利用者、労働者及び運営者の間の最適解は12名だそうです(当施設はたまたま12名だった。基準厳格化前のため。)。

法制度を作る側と現場との齟齬が現れた例と言えるかもしれません。時として規制が現場の柔軟な発想や運用を奪うこともあるので、制度設計する側ももっと現場のことを知る必要があると私は考えています。

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介護職員の処遇の話にもなりました。当施設は3交代制ですので、十数時間に及び長時間勤務がありません。「なぜ3交代制なのですか?」という問いに対しては、「集中力が続かないでしょう?」との答え。当たり前すぎるお答えなのですが、この当たり前のことが日本の労働法規の中では看過されていることが残念でならないです。このように実践する施設が増えることで変えていくしかありません。

2.社会的資源の活用

「特養の単なる増設は、県立高校100校計画のようなものだ」とはお互い一致しました。特養を増設するには税金も多額に必要ですし、地域によっては空室が目立つ特養も出始めています。良質な介護職員の確保も課題です。さらにピークを過ぎれば、現在の県立高校と同じように統廃合の議論が浮上するはずです。

施設のみに目を向けるのではなく、社会資源全体に目を向ける必要性についてお話をお伺いしました。例えば有料老人ホームは入居率が低いところも出てきているので、様々な形態の施設を全体のストックとして捉え、有効活用していく制度運用も検討する必要があります。

また、地域全体を一つの施設として捉えるならば、夜間巡回サービスなどを活用することで、自宅自体を居室と仮想することもできます(これこそが地域包括ケア??)。施設に例えるならば道路が廊下です。

特養のような施設の増設ばかりに目を向けるのではなく、社会的資源の有効活用によって対応をしていくべきではという施設長の基本姿勢は大いに共感するところです。

いずれにせよ、制度設計する役人や意思決定する政治家の中に、現場の多様なあり方をもっと把握した上で制度設計・運用の議論に臨む人が増えてくることと、社会的資源の活用に対する住民の意識変革が重要だと改めて感じました。

3.ボランティアの多さ

「年間延べ2000人のボランティアが関わってくれている」とは施設長の弁。中には毎日のようにお手伝いに来てくださる方もいるとのこと。特養はともすると敷居が高いのですが、地域のボランティアを積極的に受け入れ、また職員を地域に積極的にかかわらせようとする施設長の考えは非常に大切だと思いました。

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以上、大和の特養初視察ですが、非常に有意義なものとなりました。対応してくださった施設長の古谷田さん始め職員・ボランティアのみなさん、ありがとうございました!

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2015年07月12日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅14件目〜ゆいま〜る高島平


団地マニア(!?)として、かねてより行ってみたかった高島平団地(東京都板橋区)に行きました。

高島平団地で「サービス付き高齢者向け住宅」を展開する「ゆいま〜る高島平(株式会社コミュニティネット)」の取り組みを見学するためです。

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高島平団地は、1972年に入居を開始した大規模集合住宅で、当時の日本住宅公団(現UR)が造成しました。賃貸・分譲を合わせると総世帯数は10,170戸であり、1990年代初頭のピーク時には2万5千人の人口(高島平1〜9丁目では5万人以上)を超えていました。

昭和を振り返る映像では必ずと言っていいほど出てくるレジェンド団地で、当時団地に住むことは最先端のライフスタイルだったそうです。

1.団地再生〜ハードではなくソフト

ゆいま〜る高島平のサービス付き高齢者向け住宅(以下住宅とする)は、団地内の部屋をリノベーションして、そこに生活支援サービスをのせるという一般的な取り組みです。
しかし、この事業の興味深い点は、「団地再生プロジェクト」にありがちな内装をリノベーションして提供することに主眼を置くのではなく、それらを通じてコミュニティ作りのあり方自体を再構築していこうとしていることです。

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例えば、形式としては一棟あるいはワンフロアを貸し切って全てをリノベーションするのではなく、一棟121戸ある団地内に30戸がアットランダムに配置されています。つまり、集約型ではなく分散型です。
ここには、高齢者のみが集約して集まって生活するのではなく、様々な世代の人たちが混住している当たり前の生活があります。多世代かつ多様な人たちが共生していくという企業理念がここに現れています。
また、リノベーションをしている「住宅」ではない世帯でも「サービス付き」の方は生活支援サービス費を払えば利用できます。

このような運用は、内装のリノベーションというハード面からのみ考えていると、なかなか思いつかない部分であり、はっとさせられました。

2.コミュニティスペース

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ゆいま〜る高島平の興味深い点の2つ目は、フロントがコミュニティスペースを形成しており、さらに板橋区内の他のコミュニティスペースとの連携を「いたばしコミュニティスペース連絡会」という形で行っていることです。
これは住宅の入居者だけではなく、高島平団地あるいは周辺地域の人たちも含めていかなるコミュニティを再構築していくかという点に焦点があるということです。毎日13〜15時の間、事務所スペースを解放し「高島平団地で暮らし続けるしくみをつくる会」やセミナー、趣味、サークル活動など様々な地域住民の取り組みが展開されています。

しかし、私がさらに興味を持ったのは、連絡会を構成するコミュニティスペース(現在14団体・個人)が非常に多様であることです。高齢者を対象とするものももちろんのこと、若者、障害者、外国人、親子、商店街、地域など各団体の対象は様々です。また、主体もNPOや株式会社から個人まで様々です。

高齢者のみに偏らず、多世代・多種類の人や地域を念頭に入れ共生の取り組みとなっている点が私にとっては非常に感銘する点でした。共存・共栄・共生は私の活動理念でもあるからです。

実際、連絡会は定例の集まりやフォーラムを開催することで、お互いに良い刺激と気づきを与え合っているようでした。高齢者のみを対象にした団体や個人の連絡会ではここまでの発展性は難しいと思います。

3.サービス付き高齢者住宅

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ここまで当たり前のように使用してきた「サービス付き高齢者住宅」(略して「サ高住」または「サ付き」と呼ぶらしい)ですが、介護に従事する人間であっても意外と何をもってサ高住とするのかは曖昧だったりします。

最たるものは有料老人ホームとは何が違うのかという点。さらに、有料老人ホームに該当するサ高住もあったりするため、さらに分かりづらいのですが、実際に見学し、説明を聞いてみるとその違いは理解できました。

しかし、ゆいま〜る高島平に入居する人でも、事前説明を受けながらも入居後混乱する人もいるようで、高齢者の住まいや介護を単一的に捉えている一般の人と提供する側とのギャップを感じました。

担当の方の熱心な説明のおかげで、改めてサービス付き高齢者住宅とは何かという点について整理できたのも収穫です。

以上、諸々触れてみましたが、「団地再生による高齢者への住宅提供」という上部の部分ではなく、その奥に潜む「多世代・多種類の人・地域が共生できるための団地再生」という理念に共感させられた見学でした。また、リノベーションのビフォー・アフターを見られたのも良い経験でした。

長時間お付き合い頂いた生活コーディネータの野田さん、仲介して頂いた渡辺さん、ありがとうございました!

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千里の道も一歩から
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2015年06月24日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅13件目〜特別養護老人ホーム「第2新横浜パークサイドホーム(社会福祉法人千里会)」


特別養護老人ホーム「第2新横浜パークサイドホーム(社会福祉法人千里会)」を視察しました。

EPAを活用した外国人介護福祉士及び候補生の現状を知るためです。

1.生き生きした外国人介護職員

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 本施設では、インドネシア出身の方々を中心に29名の介護職員(介護福祉士15名、候補生14名)と2名の看護職員(看護師1名、准看護師1名)が働いています。

まずは、みなが笑顔で礼儀正しく働いていたことが印象的でした。当然、日本語での意思疎通も問題ないですし、専門用語を多用する日報や事項報告・ヒヤリハットなども拝見しましたが、丁寧な字で記録されていました。
職場での評価も高く、同僚とも打ち解けて仕事をしているようでした。

肝心の仕事内容についてですが、利用者の方々の声を私が聞いてみると、外国人であるということを気にする様子はなく、その人の介護に対して高い評価をしていました。

少しお話した程度ですが、外国人介護職員の方々の真摯な印象は、私自身本当に感動しました。

2.日本人と外国人の相違なく〜衣食足りて礼節を知る

 この施設の良いところは、外国人と日本人という分け方ではなく、あくまでも「仕事本位」で職員を評価している点です。この点は非常に重要で、「外国人=安い労働力」と短絡的な発想をする事業者や日本人が少ない中で、実は外国人労働者を適正に評価をし、適切な待遇で対応していくことが結果的には事業者にとってもプラスになることを施設長はよく理解していると感じました。

「外国人を安く使い、暮らしができない環境に置き、結果的に社会からドロップアウトさせてしまったら、治安の悪化や生活保護費の増大につながる」旨の施設長の考えは、素晴らしいと思いました。

「衣食足りて礼節を知る」

これは、日本人も外国人も変わりません。

もちろん、外国人介護職員の中にも過去まったく問題がなかったわけではなく、過去の失敗も含めて勉強をしながら、この施設にとってプラスになる外国人職員を受け入れています。

例えば、インドネシアの方であればイスラム教徒が多く、一日5回のお祈りが必要ですが、受け入れ段階で日本の文化や労働環境も説明し、日本の介護職員と同じように働けるという合意をとるなど、マッチングミスを防ぐ取り組みもしています。

施設長曰く、EPAは方向性としては良い制度ではあるが、運用にはまだまだ多くの課題があるとのことでした。

3.高層特養〜世界を巡りながら

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特別養護老人ホーム等の施設は何故低層なのだろうと、私はいつも思っていました。都市部においては土地の有効活用の面や集約化から高層の施設があっても良いのではないかと思っていました。
そしてこの施設は9階建てでした。ここら辺は建築基準や規制の関係もあるので、今度別途勉強をしたいと思います。

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2013年に開設されただけあって非常にきれいで、私も働いてみたいと思うような内装でした。また、ユニットの命名も興味深く、世界の都市の名前です。高齢者施設というとたいてい花の名前など奥ゆかしい命名が多いのですが、さすがは新横浜にある都会の特養、ハイカラです。ヨコハマから各都市への距離も記載する徹底ぶりです。

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以上、おおざっぱな報告ですが、この施設は施設長の経営方針と真摯に介護に取り組む外国人介護職員がいい形で調和している職場だと感じました。国内には外国人介護職員との問題を抱えていたり、お互いがウィンウィンの関係に立てない職場もあると思いますが、EPAの制度のメリット・デメリットを考慮しながら、優秀な介護職員が日本人・外国人の分け隔てなく活躍してくれるならば、日本の高齢化についても少しは明るい未来が見えると考えます。

対応してくださった牧野施設長を始めとした施設職員や外国人介護職員の方々、調整をしてくださった神奈川県職員の方々に改めて感謝を申し上げます。

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千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 19:00 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月16日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅12件目〜ヴィラ愛成(小規模多機能型居宅介護)


ヴィラ愛成(グループホーム・小規模多機能型居宅介護/大和市東)を視察しました。母体は横浜市瀬谷区の社会福祉法人愛成会です。

グループホーム併設型小規模多機能型居宅介護という大和市ではスタンダードなタイプです。
ケアマネジャーから概要を伺った後、施設内を見学しました。ちょうどオカリナを吹くボランティアの方と共にデイサービスと入居の利用者様たちがレクリエーションに勤しんでいました。

1.アニマルセラピー

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 この施設の特徴はアニマルセラピーを取り入れている点です。訓練されたセラピー犬が、利用者様たちに癒しを提供しています。施設の年間計画にも位置付けられ、予算化されています。非常に好評でセラピー犬を目当てに施設に遊びに来られる方もいるそうです。

残念ながら今回はセラピー犬が来る日ではなかったので、彼らには遭えませんでしたが、一般犬ではなくセラピー犬を導入しているという点で非常に興味深い取り組みです。
ちなみに、私は小さい頃に噛まれたことがあり犬が少しだけ苦手ですが、最近は恐る恐るですが戯れられるようにはなりました。

今度はセラピー犬を見てみたいです。

2.利用者本位

 この施設の良い点は利用者本位を追求している点です。

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 この施設では、利用者様たちが自発的に大和駅に続くプロムナードの清掃ボランティアをやっています。なんと、この取り組みはある利用者様の提案から始まったそうです。「まだまだ動けるのだから、人の役に立ちたい。」との思いからです。最初は数名だったそうですが、今では多くの方々が参加しているそうです。

また、利用者様達の楽団(?)、部活(?)のようなものが最近編成され、他の施設にボランティアで演奏をしに行く予定もあるとのことでした。

このように主体的に何かをしようとする利用者様達も素晴らしいのですが、働き手の立場で見るとこのような利用者様達の思いを実現していくことを許容している点がすごいと思いました。

施設はややもすれば、利用者様達の行動を制限しがちです。事故などを恐れるからです。しかし、この施設ではそういった恐れも承知の上で職員の方々のご尽力もあり、このような利用者本位の取り組みが行われているのだと感じました。

3.電子化

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この施設では、記録などにタブレット端末を用いています。記録の電子化はデータの統計的活用や記録の効率的管理の点で優れているのですが、職員の中にも使いこなせない者がいたりするので(技術面より心理面での導入障壁が高い)、中途で導入することには困難が伴います。

この施設も中途導入でしたが、研修会をするなどして職員も使えるようにしむけてきたとのことでした。

ビッグデータというと大げさですが、この結果利用者様の生活サイクルもデータ的にわかり、より良い介護に繋がっているとのこと。私の職場にも欲しいです。

また、利用者様達も自由に使え、動画を見たりカラオケをしたりもできるとのことでした。

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お忙しいにも関わらず、ご丁寧に対応して頂いたホームマネージャーの下澤さん始め、職員のみなさん、ありがとうございました!!

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千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 21:52 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月08日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅11件目〜介護老人保健施設「みどりの杜」

介護老人保健施設「みどりの杜」を視察しました。私が8年来親交を持たせて頂いている神奈川県議会議員の小島健一先生が理事長を務める社会福祉法人みどりの風が運営する老健です。

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何年も前から行きます行きますとお話をしていてようやく実現しました。また、老健は私が最も訪れたかった施設の一つです。それは、老健のことは座学ではたくさん勉強していましたが、医療と介護の中間的な位置づけもあり、現場無くして理解をすることが困難であったためです。

横浜市内の施設ですが、みどりの杜という名前の通り緑に囲まれた小高い丘に施設はあります。

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施設の敷地内に入ると、彫刻の森にも出展している芸術家が作った彫刻が出迎えてくれます。また、施設内に入るとまた芸術的な作品が出迎えてくれます。理事長の関心もあるためか、施設内のいたるところに絵画が展示されています。

応接室で、老健の現状などをレクチャー頂き早速施設内を見学しました。

入居者の方々が理学療法士や作業療法士の指導の下、リハビリテーションに取り組んでいました。デイケアも併設しているため、机に座り作業をしている利用者もいました。

●在宅強化型老健施設

老健とは「介護保険が適用される介護サービスで、在宅への復帰を目標に心身の機能回復訓練をする施設」です。従って、入所が前提の特別養護老人ホームと違い、結果的に回転率が上がらなければなりません。
しかし、実際は入所期間が1〜2年に及ぶことも珍しくなく、特養化している老健も少なくありません。そのような中、在宅復帰・在宅支援機能が高い老健に対して国も加算を高くするような改正を行いました。
みどりの杜はこの在宅強化型老健施設になります。以前は1年以上の入所期間の入居者も少なくなかったようですが、現在では回転率もあがり、在宅支援に力を入れています。

その結果、入居率が9割台半ばから8割台に後半に下がったようですが、加算もあり経営はトントンとのこと。今後は入居率もさらに上げ経営改善に取り組むとのことです。

経営上の不利益も受け入れながら、老健のあるべき姿を追求するその姿勢は素晴らしいと感じました。

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●職員を大切にする施設

小島理事長の経営理念は「まず、職員を大切にすること」です。給与面や待遇面でも経営努力をされている様子に共感しました。社会福祉法人の中には、経営者一族が経営を私物化し、そのしわ寄せを現場職員へよせる事例も散見されますので、この姿勢は働く側の立場としては非常にありがたいことです。
例えば、この施設には通常の施設にある「早番」「日勤」「遅番」「夜勤明け」以外に「中番」というシフトがあります。現場の職員の意見も取り入れながら、中間的な勤務形態である「中番」という勤務方法を取り入れたとのことでした。

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このような理事長の姿勢もあり、現場の職員も生き生きとしており、開設16年の施設でありにも関わらず、出戻りの方まで含めると15名前後の開所当時のスタッフが働いているとのことでした。
職員が笑顔で、離職率の低い現場は経営者がしっかりしていることの好例です。

●共生

クリーニング室を覗いた時、少し舌足らずな男性が働いていました。この施設では知的障害者の方にクリーニング室での仕事をしてもらっているとのことでした。
また、施設内の備品のいくつかは府中刑務所製のものでした。
ところどころに理事長の社会と共生をしていこうという思いを感じられ、共存・共栄・共生を活動理念とする私は嬉しく思いました。

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小島理事長始め、対応してくださった職員のみなさん、ありがとうございました!

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タグ:介護
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2015年05月28日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅10件目〜レストラン レ・ドア


横浜市旭区の三ツ境駅から徒歩圏内にある「レストラン レ・ドア」で食事をし、その活動を見学しました。このレストランは就労継続支援A型事業所であり、障害を持った方々が働いています。株式会社まち・ふくが運営しています。

就労継続支援A型事業所とは、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者に対して,就労の機会を提供し,生産活動等の活動の機会の提供を通して,その知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業のことです。雇用契約を結び利用する「A型」と、雇用契約を結ばないで利用する「B型」の2種類があります。

このレストランの主力商品はどんぐりです。それもマテバシイという品種限定。どんぐりをひいて粉にし、パスタやお菓子・お茶等を提供しています。

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欧風の建物の中に入ると、素敵な空間が広がります。私はアラビアータのパスタを注文しましたが、通常のパスタとは違いどんぐりが入っている為か少しふっくらもっちりしている感じです。食前には香ばしいどんぐりのお茶が提供されます。ワインも提供されていました。

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ウェイターはみな障害を持った方々。

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食後に2階の作業スペースを見学すると、障害を持った方々がみんなでどんぐりの殻を割って中身を取り出し、仕分けしています。女性の作業者の方が、どんぐりを拾いに行くことやどんぐりの種類等について熱心にお話ししてくれました。

私がこの就労所のよいと思った点は、お店の外観・内観も非常に素敵で、その雰囲気の中で提供される料理の質も高かった事です。障害者の方々がやっているからという理由ではなく、普通にまた行きたいと思わせるレストランでした。ワイン好きとしてはココファームのワインを合わせると、色んな意味でよいコラボになるのではとも思いました。

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就労継続支援事業所は運営が非常に難しいのですが、こういう取り組みが認知され、まわって行くように世の中にして行きたいです。

対応してくださった田中さん始め職員のみなさん、ありがとうございました!


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posted by 菅原直敏 at 17:37 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

介護・福祉の施設・活動を巡る旅9件目〜げんきステーション より道一休

小規模多機能型居宅介護事業所「げんきステーション より道一休(社会福祉法人敬愛会)」を見学しました。

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大和市南部・福田の閑静な住宅街の中に一休は存在します。外観は見ての通り一般の住宅を転用しています。開所から8年程になるそうですが、私はこの道を通る度に一体全体中はどうなっているのだろうと気になっていました。

その後、自分自身が介護に関わるようになり、小規模多機能型居宅介護というものを知り、一休がその事業所だと知り、ますます興味を持つようになり、今回の見学の運びとなりました。

中は、まさに一般の住宅。施設管理者の方が「第二の我が家」を目標としているとおっしゃるだけあり、本当に家でした。ただ、介護事業所ですので介護に対応できるように所々改修はしてあり、2階へのエレベータもあります。

リビングに行くと11名程の通所介護の利用者さん達がおりました。みなさん笑顔で楽しそう。それもそのはず職員の皆さんも笑顔で楽しそうだからです。

しばし、利用者さん達と歓談し、居室やお風呂等、事業所内を見学しました。元々が住宅なので、各居室もアットホームでした。「こういう雰囲気が逆に落ち着く方も少なくない」とのこと。ここにも第二の我が家の理念が生きています。

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お風呂は一般の浴槽を介護用に改修した為、広さは家庭のお風呂と変わりません。介護度が高い利用者さんもいるため、職員の負担も時として大きいとのことでしたが、「お風呂に入れる生活が人間らしい生活」との温かい考えの下、看護師の職員さんが入浴介助を行っていました。負担は大きいでしょうが、看護職も介助に関わる事は利用者さんの状態観察の点でも意義深いと思います。

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極めつけは昼食です。職員の方が手際よく作っているのですが、これが家庭的で美味しそう。と口に出してしまったばかりに、ご配慮を頂き、私も利用者のみなさんと一緒に厚かましくも昼食を頂いてしまいました。

かやくご飯にブリ大根、汁物にさらに副菜3品。

美味しい。非常に美味しい。

これらを手際よく仕上げてしまう職員の方も凄いですし、利用者さん達もおいしいと楽しく召し上がっていました。

大和市内にはいくつかの小規模多機能型居宅介護事業所がありますが、一般の家を転用しているのは現在のところこの一休のみです。

空き家の増加が叫ばれる中、各家庭の介護力を上げる為には、地域の住宅街の一般宅を小規模多機能型居宅介護事業所に転用することは、費用面からも実体面からも大きな可能性があると私は考えています。

改めて、創意工夫こそが小規模多機能居宅型介護の真骨頂と感じた見学でした。

対応してくださった池田さん始め職員のみなさん、ありがとうございました!!

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大和市外訪問施設・活動:4件

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posted by 菅原直敏 at 16:49 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月07日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅8件目〜小規模多機能居宅介護なの花


東横線の大倉山駅から徒歩圏にある小規模多機能居宅介護なの花を視察しました。

私が当初イメージしていた戸建て住宅を用いた事業所です。ただ、一般の住宅を改修したのではなく、事業の為に小規模多機能居宅介護事業所仕様に新たに建てたとの事です。大倉山の閑静な住宅街に違和感なく調和するその姿は、普通に歩いていたら見落としてしまう程です。しかし、そのような落ち着いた雰囲気が逆に利用者が過ごす場としてよいのではないかという印象を持ちました。

パワーリフトを併設したお風呂や車いす用のトイレ及び宿泊部屋は1階に集約され、2階にワンフロアのリビングがあります。私が訪れた時も10名弱の利用者とスタッフがクリスマスの飾り付けを折り紙で作っていました。

私も利用者に混ざり飾り付けの作成やお話をしました。最初は知らない者が来て怪訝そうな方もいましたが、段々とみんなが笑顔で打ち解けられたのは、なの花のアットホームな雰囲気と無関係ではないはずです。

小規模多機能居宅介護事業は、通所、宿泊及び在宅を混合したきめの細かいサーヴィスを登録された利用者に対して行っています。横浜市の横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(素案)でも今後も利用者が伸びていく推計を行っています。ただ、依然として一般人だけではなく介護に関わる専門職の中にもその内容を知らない者が少なくなく、私が思っていたよりも利用者は少ないのが現状のようです。

やる気に満ちて経験豊かなスタッフもおり、あくまでも「在宅介護の限界値をあげる」という利用者が在宅で生活できることを第一義に置くその姿勢を伺い、小規模多機能居宅介護事業の可能性に挑戦して欲しいと思いました。

対応してくださった職員リーダーの和田尚幸さん始めスタッフの皆さんありがとうございました!

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大和市内訪問施設・活動:4件
大和市外訪問施設・活動:4件

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posted by 菅原直敏 at 17:22 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月28日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅7件目〜リハビリデイサービス Waku Waku やまと

機能訓練特化型デイサービスである、「リハビリデイサービス Waku Waku やまと」を視察しました。

入った瞬間に感じたのは、いわゆる一般的な「デイサービス」ではなく、スポーツジムのような雰囲気でした。機能訓練に特化している為、運動機器が配置されている事もその理由なのですが、利用者の皆さんが黙々とタスクをこなしている姿がむしろその印象を強くしました。

各利用者はリハビリ目標に対してトレーニング内容を組み立ててもらい、職員の進捗管理等の援助を受けながらメニューをこなします。カルテの内容も非常に細かく、一般的なジムのトレーナー付きコースのカルテよりも遥かに充実しているのが非常に印象的でした。

ただ、ここまでであれば一般的なリハビリデイサービスの範疇を出ません。この施設の興味深い点は、施設長が作り出した数々の脳トレ器具の数々です。運動をするだけでなく、頭を使う事でリハビリの成果は格段にあがるとの考えの下、利用者が頭を使いながら作業に没頭できる器具が満載です。

本当はここで全てを紹介したいのですが、企業秘密との事で、ごく一部写真にて紹介します。

また、餅は餅屋に、、、施設が全てを抱えるのではなく、このような様々なデイサービスと連携する事により、介護業界全体の最大効率を追求していくという施設長のお話は大変興味深いものでした。

ユニークな施設長の馬場さん、そしてスタッフの皆さんありがとうございました!

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大和市内訪問施設・活動:4件
大和市外訪問施設・活動:3件

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2014年09月26日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅6件目〜セントケア上草柳 認知症対応型デイサービス

大和市上草柳にある「セントケア上草柳 認知症対応型デイサービス」を視察する。

当該施設は、介護保険の地域密着型サービスである認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)を営業しています(他にショートステイを併設)。

伺った時は、ちょうど職員によるギター演奏が始まり、「知床旅情」が流れてきました。施設は新しくきれいで、売りとしてはお風呂が天然温泉であること。足湯もありました。

認知症デイは、定員が12人と通常のデイよりも上限が低く、人員配置は12人に対して相談員・看護師各1名と介護職員3名と手厚い配置になっています。その分、利用者の負担も通常の1.5倍程度となっています。

認知症の方のみという事で、職員との馴染みの関係を重視していたり、環境を急変させない等の配慮がなされていました。

地域密着型つまり大和市の財源を使っているため、隣の市の方は基本的に利用できないとの事でした(例外はあるが難しい)。隣の座間市には認知症デイがないのに対し、大和市には9件あるそうです。座間市民にも需要があるけれど、地域密着型という特性から課題を抱えている側面もあるとのことでした。

その他、市によって事務的な対応や規制の違いがあるようで、現場に即したそれらのお話は非常に勉強になりました。市や県は出来得る限り不要な規制は撤廃していくべきであると考えます。

職員の方々の挨拶もしっかりしており、接遇の点でしっかりとしているという印象を受けました。民間企業なので当然と言えば当然ですが、自らの職場にも持ち帰りたい点です。

案内を担当してくださった川田さん始め職員のみなさん、ありがとうございました。

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大和市内訪問施設・活動:3件
大和市外訪問施設・活動:3件

千里の道も一歩から

posted by 菅原直敏 at 15:30 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月09日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅5件目〜オレンジカフェすみだ

オレンジカフェすみだの取り組みを視察しました。

オレンジカフェ(認知症カフェ)とは、「認知症の人と家族、地域住民、専門職等の誰もが参加でき、 集う場」と定義され、厚生労働省がオレンジプラン(認知症施策推進5か年計画の中で推進をうたっている取り組みです。簡単にいうと、認知症で困っている本人や家族などが気軽に集って交流できる場を設ける事で、地域や社会で認知症者を支えていこうという事です。

オレンジカフェすみだは、NPO法人ふるさとの会と墨田区高齢者福祉課が主催し、地域の人々を巻き込んで、認知症者を地域で支える場を目指して活動しています。

13時に地域プラザBIGSHIP(豪快な名前、、、)の1階イベントスペースで始まりました。5つ程のテーブルの島があり、私が座った席の隣にはご年配のご婦人と反対側にはケアマネジャーの方でした。

赤白の旗揚げゲームやアルプス一万尺をお隣のご婦人とやったりしながら、テーブルの人達と様々なことをお話ししました。地域のこと介護のこと、昔のこと、私の住んでいる大和のことなど、、、

パーキンソンの方も上半身は動くのでギターで弾き語りをしたり、その伴走でみんなでふるさとを合掌したりしました。

途中、子連れのお母さん達が参加したり、比較的小さなスペースでしたが、延べ人数では30人以上参加したのではないでしょうか。

若いボランティアの方々もドリンクをテーブルに運んだり、お話し相手になったりとテキパキ動いていました。

運営者の方々とお話しすると、地域の町会や企業、介護施設など様々なところを巻き込んで進めているとの事でした。

地域の人達が気軽に介護の悩みを相談し、情報交換できる場は非常に大切であると私は考えていますので、今後大和において同様な取り組みを行う際の参考になりました。

スカイツリーを横目に家路につきました。

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大和市内訪問施設・活動:2件
大和市外訪問施設・活動:3件

千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 16:16 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月03日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅4件目〜ゆらり俱楽部 大和

大和市内にある小規模多機能型居宅介護施設「ゆらり俱楽部 大和」と認知症対応型共同介護施設「グループホーム ゆらり 大和」を視察しました。

特に今回見たかったのは初めて訪れる小規模多機能型居宅介護施設(噛みそうですが、、、)。

小規模多機能型居宅介護施とは、施設のパンフレットによると、「要介護状態になっても、住み慣れた町で、できるだけ長く自宅での生活が続けられるように24時間・365日支援するサービス」です。

わかりやすく例示すると、デイサーヴィス、ショートステイ及び訪問介護のサーヴィスがワンパッケージで受けられる仕組みです。

最大25名までの登録された利用者が、それぞれの生活に合わせてこれらのサーヴィスを選択的に利用します。

従って、介護職員の人達も、通常の介助業務に加え、送迎や料理等もこなします。まさに職員も多機能。

小規模多機能というと、自宅を改装してみたいなイメージを私は持っていたのですが、説明者の野間さんによると最近は割合としては減っているとの事。

多機能故に分かりつらい部分もありますが、利用者のニーズに細かく応えられるという点では理にかなっているところも多い印象を受けました。

また、同施設では独自に作業療法士も配置し、より利用者の立場に立ったサーヴィスを提供しようと検討しているとのことでした。通常の介護サーヴィスだと、作業療法士を利用するとそれなりに料金がかかりますが、一括して介護報酬を受け取る小規模多機能の特性を生かしての取り組みです(もちろん、施設側が費用を捻出することになる)。このように民間で知恵を絞って頑張る事業所に介護保険が有効に生かされる仕組みは急務だと思います。

以上、この施設自体は非常にきれいで整っているのですが、ここを私の小規模多機能型居宅介護施設の基準として、様々な同施設を視察していきたいと思います。

対応してくださった職員の皆さん、ありがとうございました。

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大和市内訪問施設・活動:2件
大和市外訪問施設・活動:2件

千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 13:00 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする