2016年08月04日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅35件目〜災害時における介護施設の役割?特別養護老人ホームひろやす荘

IMG_2333.JPGIMG_2330.JPGIMG_2332.JPG


熊本県益城町で特別養護老人ホーム等、介護事業を総合的に運営するひろやす荘(社会福祉法人慈光会)を訪問し、理事長と施設長から、震災時の介護現場の現状等についてお話を伺った。

 益城町自体は被災の爪痕がひどかったが、数年前に立て直されたゆろやす荘は非常に素敵な内観の特養で、結果的に被災を免れ、被災地支援の拠点にもなった。

(1)有志による支援
 
 施設長のお話によると震災発災後、ひろやす荘に駆けつけたのは全国訪問ボランティアナースの会キャンナスや社会福祉法人福祉楽団などの民間団体の皆さんだったそうです。災害支援に慣れたボランティアが参集し、自発的に支援活動を始めたとのこと。他にも私の地元の特別養護老人ホームみなみ風の理事長等、神奈川県内の介護関係者も活躍していたとのお話しをお伺いした。
 災害は起こらないことが最も良いが、災害が起こるたびに支援に熱心な人々の支援スキルやネットワークが向上している印象を受けた。このような公によらない支援の力は大切にしたい。
 

(2)機能しなかった公的システム

 行政の構築したシステムが機能しないというジレンマに直面したとのお話があった。
 例えば、福祉避難所「「主として高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者(以下この号において「要配慮者」という。)を滞在させることが想定されるものに あつては、要配慮者の円滑な利用の確保、要配慮者が相談し、又は助言その 他の支援を受けることができる体制の整備その他の要配慮者の良好な生活環 境の確保に資する事項について内閣府令で定める基準に適合するものである こと。」(災害対策基本法施行令第20条の6第5号)」とされている。
 ひろやす荘も協定を結んでおり、福祉避難所設置の申請を町役場に行ったが、担当者が配置転換されたばかりであったこともあり、福祉避難所についてしっかりと把握していなかったとのことであった。
 災害時にかかる制度や協定は大規模な災害の度に積み上げられているが、改めてその仕組みが機能するかを確認する作業を平時から行うことが重要であると感じた。

3.インフラとしてSNS
 
 今回の災害において、SNSが支援に関する情報共有において大きな力を発揮したとの説明があった。東日本大震災の際にもSNSが情報を入手するツールとして注目をされたが、あれから5年が経ち、コミュニケーションのインフラとして機能していることがわかる。
 SNSは文字データが基本であり、状況によっては画像や動画情報を共有できるという点が特徴であり、多人数の情報共有には有効な手段である。しかし、前提として通信基盤が整備され、電波状況が有効に機能していることが必須である。従って、災害時においてもWIFIなどが有効となる整備を神奈川県でも進めていく必要があると感じた。

 以上、ひろやす荘の調査を通じて感じたことは、公民どちらの支援においても、普段より顔の見える関係をしっかり構築しておくことである。平時に機能しない関係が有事に機能することはないということである。他にも、民間の人が避難してきたために福祉避難所として以上の役割が求められるなど、災害時には予期せぬことが多く起こるとのことであった。

 災害時における介護施設のあり方については、今後も調査を進めていきたい。

千里の道も一歩から

大 和市内訪問施設・活動:13件
神奈川県内訪問施設・活動:12件
神奈川県外訪問施設・活動:10件

ひろやす荘のHP http://www.jikou-kai.com/hiroyasu
posted by 菅原直敏 at 18:48 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする