2016年06月10日

「日本共産党神奈川県議会議員団の議会運営に対し猛省を求める決議」に何故賛成したか。

日本共産党神奈川県議会議員団の議会運営に対し猛省を求める決議

平成28年5月16日(月)、「日本共産党神奈川県議会議員団の議会運営に対し猛省を求める決議」、日本共産党神奈川県議会議員団(以下共産党)、神奈川ネットワーク運動(退席)以外の賛成多数で可決されました。

色々、ご意見やご質問を頂いていたのですが、ここに至るまでの経緯が多分に政局的で、ご説明するには複雑で、また感情的なやりとりが一部で続く中で、触れることを控えていました。一ヶ月が過ぎ、事案に対する比較的冷静な報道が出てきたことなども受け、少し触れます。

1.議論前提

この事案について考えるためには、この決議に至るまでの経緯を理解することが不可欠であると思います。平成28年5月24日(火)付の東京新聞の記事がわかりやすく整理されているので、まずそちらをご覧ください。

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その上で、この決議に至るまでの幾つかの誤解をここで指摘しておきます。

@ミスを指摘されているのは共産党だけではない

平成28年5月16日の共産党の井坂議員の討論で、「わが党議員団のミスだけを取り上げ」とありました。それ以外の共産党の議員のみなさんも「自分たちだけがミスの指摘を受けている」旨の発信を繰り返しています。これは明らかな誤りです。昨年度は自民党、民進党(旧民主党)、公明党の各会派が所属議員の議会運営上などのミスを指摘されています。ただ、共産党のミスが群を抜いて多かったので共産党のミスが指摘されることが目立っただけです。

なお、問題がここまで大きくなった主因は「議会運営上のミス」ではないと私は捉えています。昨年の7月に議会運営のトラブルを巡って、誤った情報を自分たちの広報紙に掲載して、選挙区に配布したことに対して、一部の選挙区を同じくする議員を中心として感情的な対立が生まれたことが始まりであると私は捉えています。

A代表質問の制限を求めたのは一部の議員

平成28年5月17日のしんぶん赤旗に「共産党の代表質問を制限しようとした策動が市民の抗議で不可能になった」とありました。これは明らかに曲解です。東京新聞にあるように「もともと五会派内にも『ペナルティーには重すぎるのでは』という慎重論があり、自民党ベテラン議員は『勢いで代表質問制限を持ち出した面もあったが、声明まで出されてはメンツもあって着地点が見いだしにくくなった』とみる」とありますが、こちらの方が現場感にあっています。

つまり、「代表質問の制限はやりすぎである」という議員が議会内の大勢であったからこそ、代表質問の制限という一部の議運委員の提案が実現に至らなかっただけです。なお、どのような提案でも議会運営委員会という公の場に提案されたら、議論をすることは妨げられません。

B「5会派、他会派」という括りは乱暴

これは共産党の発信だけでなく、比較的適正な取材をされた東京新聞の記事にも言えるのですが、共産党以外の会派を「5会派」「他会派」というように一括りにして、あたかも「ずっと同一歩調をとってきた」ように表現するのは乱暴であり、誤解です。

昨年7月の問題勃発時から、各会派には温度差がありました、特に私たちの会派・県進会(当時は維新の党・無所属)は一歩距離をおいた立ち位置でした。私たちの会派から共産党にミスにかかる発議をしたことはありません。ましてや東京新聞にあるような「厳しく追求してきた」こともありません。議運の議事録を遡って頂ければそれは明らかです。

こういった経緯や共産党のあまりに多いミスの連発もあり、決議文の内容には賛成せざるを得なくなったというのが実際です。我が会派の議運委員の飯田さんは相当ご苦労されたと思います。


2.決議文について

私は同決議に賛成しました。

理由は「反省を求める」という趣旨に賛成したからです。決議文の内容の細部については色々と思うこともありますが、この趣旨には賛成です。正直言うと、このような程度の低い決議文を出さざるを得なくなったこと自体が残念でなりません。ただ、一連の政局的な混乱に終止符を打つ意味でも必要な手続きであったと思います。

東京新聞で県外の共産党関係者が「議員が不在だった四年間の空白が大きいのでは。多少のミスは仕方ないとしてもその後の対応が良くない。何度も続くなど本来、考えられない。」とありますが、私も同感です。私の今まで見てきた共産党の議員の方々はみな勤勉で、私とは基本的な考え方も異なりますが、議会運営についてもよく勉強されていてミスなどありえませんでした。

6名の共産党議員のみなさんは新人です。そのため、会派の「教育機能」が乏しい状態です。主張の違いは別にして、議会運営については真摯に他会派からも学んでいく姿勢があってもよいのではないでしょうか。

少なくとも交渉会派を結成するということは、その是非は別にして、特別に受付の職員が配置されたり、議会運営委員会への参加や代表質問の機会を得たりと、会派に所属しない議員よりも多くのメリットを享受しています。従って、ミスのない議会運営に努めることがさらに求められます。

共産党がまずやるべきことは、選挙に向けた主張を繰り返すことではなく、議会内でのミスの再発防止策を提示することです。ミスがなければ足を引っ張られることもないでしょうし、自らの主張に集中できます。

3.代表質問の制限について

代表質問の制限が議運で他会派より提案され、会派の会議にかけられた際、当然ですが私は反対しました。代表質問の制限と議会運営上のミスを関連付けることに無理がある為です。議員が他の議員の発言の機会を奪うことは言論の府においてあってはならないことです。

会派のほとんどの議員も同じ立場であったと認識しています。従って、会派としては「原則として代表質問の制限には抑制的であるべき」という原則を確認し、議運での対応は飯田議員に一任しました。飯田議員は他会派との板挟みで非常に難しい立ち位置であったと思います。

議会における言論の重要性については、決議文に対する討論においても「少数意見であっても、尊重されるべきである」としっかり前置きをすることでその意思を表明しています。

従って、東京新聞に「委員会が水ビジネスに関して海外調査(視察)を行うことに、共産党議員が『県民福祉の向上につながらない』と反対した。他会派が反発し」とありますが、共産党の県民福祉の向上の考え方に反発したこともありません。違う考えがあるからこそ議会だからです。

4.後日談

共産党の団長の井坂さんとは議会でも席が前後と近く、飲みに行ったこともあります。基本の思想の部分では考え方は違うかもしれませんが、非常に好青年で弁舌もさわやかな人です。失礼な言い方かもしれませんが、共産党にいるのはもったいない御仁です。そして彼自身はミスをほとんどしていません。

そんな彼に、決議後も私がいつも言うのが「くだらないミスはお願いだからもうしないでね」ということです。これ以上、「この手」のことで議会が混乱し、無駄な労力を費やすことは誰にとっても無益だからです。特に私のように政策中心で活動をしている議員は会派問わずみな感じていることだと思います。

しかし、彼自身も会派をマネジメントできておらず、また党人として対立的な主張を敢えてされることもあり、依然として問題の火種はくすぶっています。

今回の決議を機に、県議会を政局の場にするようなミスはしないように努めてほしいと思います。

その意味での「反省を求める決議」です。

千里の道も一歩から


井坂新哉神奈川県議会議員の討論(平成28年5月16日)の要旨
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-05-17/2016051713_01_0.html

2016年5月17日(火)「神奈川県議会 共産党が「猛省」決議に反対」しんぶん赤旗WEB版
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-05-17/2016051701_07_1.html
posted by 菅原直敏 at 16:29 | 神奈川県議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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