2016年02月26日

議員選出の原則は人口比によるべき



国会で衆議院議員定数の削減の議論で決まって出てくる意見が「地方の人たちの意見が反映されなくなる」ということです。最近の報道でも与党の議員から「大都会への一極集中、それを含めて考えるべきじゃないかという問題提起をしている」との意見があったそうです。

確かに日本の人口は都市部に集中しており、少数派である「地方」の人たちの意見を尊重して国政をしていくことは大変重要なことであると考えます。しかし、それは「一票の価値に差をつける」形で行われるべきことではなく、一票の価値が等しい有権者から選ばれた国会議員が国会運営の中で配慮をして行うべきことであると考えています。地方の議員の数を歪に増やすことだけが、地方の人々の声を反映する手段ではないはずです。

また、都会と地方という対立軸にも疑問があります。確かに、都会と地方では意見の違いがありますが、都会の人間同士でも地域による考えの違いはあります。東京圏と大阪圏の人の考え方は違いますし、同じ東京圏でも千葉県の人と神奈川県の人の考え方も違います。さらに同じ神奈川県でも横浜市と大和市の人考え方は違うはずです。私は都会という名目で括られ、一票の価値を低くされてしまっている現状に違和感を強く感じています。

従って、基本的には人口比によって等しい価値の一票を私たち国民は割り当てられることが、憲法の理念に合致するのではないでしょうか。

仮に、一票の格差を許容するのであれば、例えば米国の上院議員の各州の代表のように憲法に反しない理念を打ち立てて、国民の合意の下に憲法に規定することで行うべきと考えます。

なお、神奈川県議会でも一票の格差が存在します。主に選挙区を自治体単位に拘るため生じるものですが、こちらも選挙区の設定を柔軟にできる法改正を国には求め、私たち県議会議員自体もこの問題をもっと深刻に受け止めるべきであると考えていますし、定数に拘る会議に出たときはこの考えの下ご意見を申し上げてきました。

理想的なのは、当事者の議員の私益が反映されないように、機械的に選挙区が人口比に修正されていく制度であると思います。あるいは政党政治を前提にするのであれば完全比例代表選挙も一票の格差の解消という点からは有効です。

千里の道も一歩から
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2016年02月24日

箱根細工の議席札


今議会から、箱根応援の一環として、神奈川県議会内の議席札が箱根細工になりました。

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神奈川県議会日中友好議員連盟総会。
国レベルの対立がしばしば生じるからこそ、このような草の根の交流活動が重要。

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本日も一般質問です。

千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 11:55 | 神奈川県議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月23日

高校生版教育委員会発足!

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今日から一般質問です。
私の会派からは古賀てるき議員が登壇。
初質問ながら堂々としていました。さらに、高校生版教育委員会発足の教育長答弁を引き出しました。
生徒の意見が県に反映される仕組みがスタートです!

千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 17:19 | 神奈川県議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月21日

第224回スクエア〜赤嶺太一大和市議会議員との対談

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共生社会について、子育て、介護、障害者福祉などについて参加者の皆さんと共に考えました。

写真は終了後に、残った参加者と対話する赤嶺議員の様子です。

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posted by 菅原直敏 at 17:00 | スクエア・報告会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月19日

【速報】平成28年度保育士試験、神奈川県通常試験で2回実施

本日の他会派の代表質問において、平成28年度に開催される保育士試験の2回目のついて、「地域限定」ではなく「通常」の形で行われることが知事により確認されました。1月に配布された試験要項の中で神奈川県はこの点についてペンディングであったため、速報いたします。
一昨年度から私どもの会派が「複数回開催」を取り上げ続け実現しました。また、昨年10月の予算委員会で私が「2回目の試験を通常の試験で実施すること」を強く提案しておりましたが、今回実現する形となりました。
千里の道も一歩から
posted by 菅原直敏 at 15:26 | 神奈川県議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月05日

障害のある人もない人も共に生きる熊本づくり条例(平成28年2月5日会派視察報告)

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会派視察最終日、熊本県庁にて「障害のある人もない人も共に生きる熊本づくり条例」についての調査を行いました。

2011年の県議選の公約において、私は「(仮称)障害者差別禁止条例」について提案しましたが、継続的に調査を進めています。

1.条例の制定の沿革と目的

この条例の沿革は、平成20年の蒲島郁夫知事の最初の選挙の際のマニフェストにまで遡ります。知事には障害者の権利条例の採択などの時代背景が念頭にあったようです。

その後、平成21年に「障がい者への差別をなくすための条例検討委員会」を設置し、千葉県の先行事例を参考にしながら熊本県独自の条例づくりが進められたとのことでした。平成22年には障がい者・家族団体を含む50以上の団体との意見交換やタウンミーティング及び県民説明会等を経て、平成23年に県議会において全会一致で可決されました。

条例の目的は、障がい者の権利擁護等のための施策を総合的に推進することにより、障がいの有無にかかわらず、すべての県民が、社会の対等な厚生要因として、安心して暮らすことのできる共生社会の実現を目指すことです。

2.条例のポイント

本条例のポイントは、@不利益取扱いの禁止、A合理的配慮の提供、B相談体制・個別事案解決の仕組み及びC県民理解の促進です。

@不利益取扱いの禁止では、福祉サービス、医療、商品販売・サービス提供、労働者の雇用、教育、建物等・公共交通機関の利用、不動産の取引及び情報の提供の8つの分野で不利益取扱いの「ものさし」を規定しています。
A合理的配慮の提供では、社会的障壁の除去について、過剰な負担とならない範囲で、必要かつ合理的な配慮がされなければならないとし、求められる合理的配慮の内容は、事案ごとに個別に判断します。

B相談体制及び個別事案解決の仕組みでは、地域相談員及び広域専門相談員による相談対応と、熊本県障害者の相談に関する調整委員会による助言・あっせんを行っています。なお、広域専門相談員は社会福祉士や精神保健福祉士から公募しています。

C県民理解の促進では、県出前講座、県職員対象の特定課題研修、条例ポスター掲示及び相談事案の相手方への研修などの啓発活動やくまもとハートウィーク(毎年11月)を設けています。

特に県民啓発用に作成された21ページにわたるパンフレットは、13種類の障害について分かりやすく説明されており、非常に良い取り組みであると感じました。

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3.注目した点

@差別の定義の難しさ

条例の作成過程で当初は差別を定義しようと試みたそうですが、この点については非常に困難であるため見送ったそうです。ただ、そのことにより差別という言葉が条例内から失われることを危惧した当事者団体からの申し出もあり、前文に差別について言及されています。

A罰則規定を設けなかった理由

罰則規定を設けるべきであるという意見もあったそうですが、本条例では敢えて罰則を設けていません。差別の根本的な理由に障害対する無知があるため、むしろ啓発を活発に行っていくことの方が大切であるとの判断だそうです。ただ、調整委員会の勧告に従わなかった場合、該当業者の名前を公表する仕組みはあります。

B障害者差別解消法との関係

平成28年4月より施行される障害者差別解消法との関係において、法政部局からは条例自体の存在意義を問う意見もあがったそうです。しかし、本条例の担当職員は法律と基本的な部分は重複しても「上乗せ」として熊本県独自の取り組みを行っていく点に意義があると考え、条例の存続に拘ったそうです。

担当職員の皆さんの条例に対する思いと決意を感じました。素晴らしいことです。

以上を本県に当てはめてみると、条例の制定意義は多分にあると考えます。特に福祉先進県と言われた神奈川県の復活を条例の制定を通じて目指していくべきでないかと考えます。

今後も他の自治体の事例を追っていきたいと思います。

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千里の道も一歩から

熊本県の当該条例に関するページ 
posted by 菅原直敏 at 20:43 | 調査活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月04日

平成28年2月4日会派視察2日目〜PCBって何だ??


JESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)が運営する北九州PCB廃棄物処理施設を視察しました。

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PCBとはポリ塩化ビフェニルの略称です。PCBは熱に対して安定で、電気絶縁性が高く、耐薬品性に優れているため戦後の日本の産業において広く用いられてきた化学化合物です。例えば、加熱や冷却用熱媒体、変圧器やコンデンサといった電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤などが挙げられます。一方で、人体に対する毒性が高く、脂肪組織に蓄積しやすかったり、発癌性があり、また皮膚障害、内臓障害、ホルモン異常を引き起こしたりする性質があります。

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写真:コンデンサ

PCBは1968年のカネミ油症事件を契機に生産、使用が中止になりました。カネミ事件とは、PCBが混入した食用油を摂取した人々に障害等が発生した案件で、特に福岡県、長崎県を中心とした西日本一帯で食中毒が発生した事件です。油を摂取した患者からは、皮膚に色素が沈着した状態の赤ちゃんが生まれるなど多くの被害が発生しました。

化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(1975年施行)により製造・輸入・使用が規制されていますが、処理の対応が後手になってしまっていることが大きな問題とされています。

PCBが使用されている機器類の所在は全てが把握されているわけではなく、近年でもこれらの機器の不具合などによって被害を受ける者もいるため、その危険性から迅速な処理が求められています。

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同僚の飯田満議員が県議会でも熱心に取り上げている課題であり、今回の視察を通じてPCB全般について理解が深まりました。

私の地元大和市でも決して無関係な問題ではありませんし、汚染物の回収にかかる取り組みは基礎自治体による部分も少なくありません。

なお、この問題の解決が進まない背景には、汚染物の所在がわからないだけでなく、その処理費用の大きさも挙げられます。例えば、「10kg〜15kgの総重量の機器」を処理する際にかかる費用は約43万円となります。中小企業には処理費用の補助制度もありますが、ここが大きな課題であると感じました。

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今後も飯田議員を中心としてこの問題に会派として取り組んでまいります。

千里の道も一歩から

北九州PCB処理事業所のHP 
posted by 菅原直敏 at 14:04 | 調査活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月03日

介護・福祉の施設・活動を巡る旅21件目〜バリアアリー〜夢のみずうみ村(山口デイサービスセンター)


山口県山口市の山間にある「夢のみずうみ村(山口デイサービスセンター)」を訪問し、利用者でありながら水先案内人を務める杉山さん(90歳を超えて要支援2だそうです!)の案内で施設内を視察しました。

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1.バリアアリー

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この施設の特徴は何と言っても「バリアアリー」です。「バリアアリー」とは「バリアフリー」の反対の意味を持つ造語ですが、廊下などでは、意図的に坂を作ったり、手すりを付けていなかったりします。「どこにも手すりがあって、段差がない施設は、高齢者が自らがんばって、身体を回復させようとする意欲を奪ってしまう」という考え方に基づくものです。

ここら辺の発想は理解できますが、いざ実行しようとするとなかなか難しいことです。

また、この施設では来所時に利用者が自ら1日のメニューを選びます。何十人規模のデイサービスでは、利用者が同一のメニューをこなしていくということはよく見られる風景ですが、ここでは本当に一人一人が自らの望むことに取り組んでいます。なお、ご案内頂いた杉山さんの1日のメニューの中に「水先案内」という項目がありました。

2.調度品にはお金をかけないが、利用者への投資は惜しまない

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施設は大きな倉庫を拡張していったような感じで、多くのテーブルやタンスなどはリサイクルで入手してきたものだそうです。一方で業務用のパン焼き器や陶芸焼き器のような異色の機械類がやけに充実しています。杉山さん曰く「家具類や施設の内装などに多額の費用をかけるのは無駄」だそうですが、一方で「利用者のためになるものであれば理事長はお金をかけることを惜しまない。」とのことでした。

ここら辺の徹底は今後の介護施設のあり方を考える上では非常に重要な視点であると感じました。多額の税金を投入して非常に豪華な設備を整えた特別養護老人ホームもあっても良いですが、既存の建物や物品を活用していくことで対応していくことも選択肢としては十分にありえるからです。

3.とりあえず面白いことを実践

この施設では地域通貨(yume:「ゆ〜め」と読む)が流通していたり、廊下には隙間なくクイズやスタンプラリーなどがひしめき合っていたり、はたまたなぜか列車の座席が廊下に設置されていたりとある種のカオスです。
でも、利用者が楽しく過ごせそうなものがあれば、貪欲にそれを取り入れていこうという姿勢は非常に共感しました。

また、自閉症の子どもたちが集う部屋も敷設されていました。縦割りを排した取り組みは今後もっと広がっていくと良いです。

●自分の中の視点の変化

実はこの施設は6年ほど前に県議会の社会問題調査特別委員会で訪れたことで印象に残っていた施設でした。今回この施設を調査先に選んだのは、同僚の議員にこのユニークな取り組みを視察してもらうことで介護施設の多様性の重要性を知ってもらいたかったことと、もう一つは自分自身の捉え方の違いを比較したかったということです。
6年前は介護の仕事をしておらず、介護にかかる知識もほとんどありませんでした。しかし、介護職を経験してこの施設を改めて視察した今回は、前回とは全く視点が異なるのを強く感じました。特に最近は施設経営に関わっているので尚更です。

この施設の抱える矛盾は、介護保険制度について実践をもって問題提起をしているにも関わらず、介護保険制度の中で運営されているという点です。介護度が下がれば介護報酬が下がるという点については今までも指摘されていた問題ですが、今後は要支援者の扱いがどうなるのかによってこのような施設は経営基盤が大きく揺らぐのではないでしょうか。

私がこの施設の利用者とお話をしていて驚いたのは、非常にこの施設が好きで、中には電車で何十分もかけてお越しになっている人もいるということです。同僚が「こんなに活き活きした高齢者が多い施設は初めて。」と言っていましたが、ここまで熱烈なファンがいることはすごいことです。

このような(介護保険制度の視点では)奇抜かもしれないけれど、それなりの成果を出しており、利用者に愛されるような施設が継続していけるような制度設計を提案していきたいです。

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最後になりましたが、熱心にご案内をしてくださった杉山さんを始めとするスタッフの方々に感謝です。

ありがとうございました!!

千里の道も一歩から

大 和市内訪問施設・活動:10件
神奈川県内訪問施設・活動:8件
神奈川県外訪問施設・活動:3件

夢のみずうみ村のホームページ http://www.yumenomizuumi.com
posted by 菅原直敏 at 21:00 | 介護・福祉の施設・活動を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする